第2話 隠したくなるのは

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「じゃあ、今度こそチャレンジしようか。わからなくなったら店員さんに聞けばいいと思ったけど、蓮くんにまかせちゃってよさそうかな?」 「遊び方は把握してます。それと、機種ごとに攻略サイトみたいなものがあることもわかってるんで、大丈夫です」 「攻略サイトって、どういうこと? それを見れば勝てるってわけじゃないでしょ?」 「そうですね。説明書みたいな感じでしょうか。この演出が出たら熱いとか、どういうことを気にすればいいかとか、そういう情報が載ってるみたいです」 「ふーん。でも、あんまり細かい解説はしなくてもいいよ。スマホ片手に遊ぶんじゃなくて、スロットの画面を見て楽しもう」  気合の入った表情でこう言った千鶴さんとともに、再び店内へ。  相変わらずにぎやかだけど、涼しい環境は何にも代えがたい。  スロットコーナーに戻ってきた僕たちは、ひとまず遊ぶ機種を決めて席に着くことにした。  座った途端に緊張感が高まる。
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