22人が本棚に入れています
本棚に追加
永田さんの件は結局どうなったのか、それが聞きたかったけれど、千鶴さんがその話を始めないから、先に喫茶店業の片付けを終わらせることにした。
使用した食器類を洗い終えて、二人分のコーヒーを準備する。
「どうぞ」
「ありがとう。じゃあ、ちょっと休憩しようか」
そう言って、千鶴さんはコーヒーカップを持って休憩用のスペースに移動した。
僕もその後ろをついていく。
「永田さん、おもしろい人だったね」
ホットコーヒーを飲んで落ち着いていたところ、千鶴さんから永田さんの話題が始まった。
そんな感想が出るほど盛り上がったのか。
「結局どうなったんですか?」
相談時間は一時間にも満たなかったと思うけれど、依頼は成立したのだろうか。
僕は様々なケースを思い浮かべながら千鶴さんの答えを待つ。
「引き受けることにしたよ」
「ということは、まだ解決はしてないんですね?」
「うん。スロットのことは全然わからないから、判断しようがないと思って」
予想外の結果ではないが、何も返せなかった。
このあとの展開が読めないからである。
最初のコメントを投稿しよう!