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「少なくとも、負けたからといってつまらないものだと決めつける気はないし、勝ってもあんまりのめり込まないようにしたほうがいいっていう結論になるかもしれないんだから、そこの見極めだよね」
そのあたりの判断こそが、千鶴さんに求められた役割なんだろう。
たった一回遊んだだけで何がわかると言われるかもしれないけれど、千鶴さんなら永田さんを納得させるだけの回答を用意できるはず。
「わ、わかりました。じゃあ僕も、遊びに行く感覚で楽しむことにします」
「そうそう。もしも勝てたら、その日のごはんは贅沢しよう」
いい笑顔だった。無欲の勝利とか、ビギナーズラックに期待しよう。
僕はどうなってもいいから、千鶴さんには楽しんでもらいたいものだ。
こうして、今回の探偵業は日をまたいで継続することになった。
今までにない展開ではあるけれど、難しいことは考えないようにしたい。
そのあとも、千鶴さんは永田さんから聞いたスロットの楽しさとか難しさを僕に話してくれた。
それを聞いて、僕もスロットについて調べておいたほうがいいんじゃないかと思った。
勝ち方なんてわからないだろうけど、遊び方くらいは知っておきたい。
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