正しい告白の仕方

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 ――翌日  補習のために学校へ向かう。行きたくないなと散々思ったけど、一気に新学期が始まるより、補習程度の生徒数で徐々に心の準備をするのにいいのかも。  会うと気まずい人はまだ会わずに済むわけで。  補習にだけ集中できるように前の席に座った。みんな後ろの方の席に座るだろうし。  そう思っていたのに、私の横にバンッとカバンが置かれた。ん?と顔をそちらに向ける。  男子だ。何だ、知らない男……子。   「あー、岡町さんか」 「小野原くん!! 」 「……声」  小野原くんは私の大声に顔をしかめた。 「あ、ご、ごめ……」  だって、小野原くん、髪は顔にかかってないし、眼鏡もかけてないし、全然()()()()()()じゃなくなっていた。 「そんなビビらなくても」 「だって、雰囲気がすごい変わってたから」 「あー……、もうどうでもよくなって。もういっか、と思ってさ。大人しくしてても真生も仁木も()()()くれるし、せりも。……ああ、まぁ、せりは」  せりの名前を出した時、小野原くんは微妙に歯切れが悪い感じで、何かあったのかと思う。……そうだ、せり、夏休み前に告白するって。どうなったんだろう。 「似合ってる」  私がそう言うと小野原くんは前を向いたまま少し笑った。大人びた横顔に、無駄にドキリとしてしまう。何だろう、汗が出てくる。 「仁木とはうまくやってんの」  どぎまぎしていた私は不意を突かれ、肩がビクついてしまった。それに気づいた小野原くんは私の方へ顔を傾けた。どうしよう、本当の事を言うべき?仁木くんから何も聞いてないってことだよね。
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