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プロローグ
「俺と付き合って下さい」
少しはにかんだ顔でそう言って、沈黙に気まずそうに目を逸らし、もう一度視線を戻すと、私の反応を窺う。
「いいよ」
私はたっぷりの間をおいて頷いた。
――あーぁ、高校では、大丈夫だって思ったのになぁ。以前の告白から学んだこと。次、誰かに告白されたら“わかった”というつもりだった。その方が全体的なスパンは短く済む。
何回目だろう、こうやって告白されるのは。ため息が出そう。どこ行っても放っておいてくれない人っているんだな。
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