悩みは疑心により

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告白されたのは昇降口だった。 美梅ちゃんはもじもじと手を遊ばせ、思いの丈を熱く述べた。 はっきり言って、それはギャルゲーだった。どうしてこんな可愛い子が、俺に告白なんてしてるんだ。おう、そうか。彼女は何かの罰ゲームをさせられているのかもしれない。バズり目的の動画でないならきっとそうだ。可哀想に。いじめられてんのかい。 そう思った瞬間、俺の中にどうしようもない火花が走った。 何、こんな可愛い子がいじめられているだと。そんなふざけた話があってたまるか。俺が守らねばならない。俺が弄ばれているのは別に構わない。だが、彼女の背後にある裏の悪党は成敗する必要があるではないか。   冒険と死闘の果てに、俺が倒れたとしても。 さらに裏の巨大な組織に家族ごと消されたとしても。 日本を牛耳るフィクサーに一矢報いるまで。 美梅ちゃんを脅かす世界の陰謀を阻止するまで。   俺は闘う。 そうせねば、死んでも死にきれるものではない。   俺の墓標は美梅ちゃんの胸の中にあればよい。そしてもし俺が生き延びたなら、そのときは恋をしよう。美梅ちゃん。俺は君のために死ぬ覚悟ができたよ。
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