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ずっと後悔していた。ずっと私が悪かったのだと思っていた。でも、侑生は最初から――最後に会ったあの日から、私が後悔し始めたあの日からずっと、否定してくれていたのだ。
昴夜への恋心は引き摺っても、過去への後悔ばかり見つめて泣き続けなくていい、そう言って。
「……遅くなったけど、俺達、別れよう。周りの連中にはクリスマスってことにしたままで、本当に、今日までで終わり。俺の我儘に付き合ってくれてありがとう、英凜」
泣きすぎて返事ができず、ただ激しく首を横に振った。
「侑生」
「なに」
「……大好き」
侑生は、それを私の涙ごと笑い飛ばした。
「俺と別れたことも、後悔するなよ」
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