【絶対に秘密】少女の左手は死の香り

彼女のことを色々妄想

　その後のことは、私は覚えていない。
　できるだけ彼女を横目で見ないようにして、なるべく授業に集中することにした。
　そもそも、JK１年目で授業にガチで集中するって、よっぽど東大とか狙ってる以外にいないでしょ……。でも、授業に集中は名ばかりで、私はずっと彼女のことを妄想していた。
（スメラってことは、皇族とかの一族？　だとしたら、うちらと距離置いても仕方ないのかな）
（元々、ハーフとかかな？　だから、日本語が苦手だから、うちらとしゃべろうとしないのかな？）
（それとも、単なる恥ずかしがり？）
　目だけは黒板を追い、手だけは黒板の文字を移していたが、脳内ではそんなことばかりを考えていた。