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レイカさんに導かれ、女性たちの控え室へ向かう。
「メイクとヘアセット、しなきゃね。
今日は体験だからやってあげるけど、本入店になったら自分でやって」
「はい」
私を鏡の前に座らせ、彼女は私の眼鏡を外してメイクを始めた。
「肌は羨ましいくらい綺麗だよねー。
デパコスとか使ってるの?」
「デパコス……?」
それは少し考えて、ようやくデパートで買えるコスメ品だと気づいた。
「いえいえ!
ドラッグストアのプチプラ、しかも適当手抜きなので……」
基礎化粧は時短でオールインワンのジェルを塗っただけで、ろくな手入れはしていない。
「それでこれだなんて、ほんとに羨ましいー」
話ながらテキパキとレイカさんは私の肌に化粧品をのせていく。
「これは……化けたわね」
「へ?」
ヘアメイクも終わり、眼鏡をかけて鏡の中の自分を見る。
見慣れたお堅い黒縁眼鏡をかけた、美女がそこにいた。
「……誰?」
「誰って、アンタでしょ!」
「いたっ!」
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