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おかしそうに笑いながら、レイカさんが背中を思いっきり叩いてくる。
……これが、私?
いやいやいや、きっとなにかの間違いだって。
「こりゃー、私もうかうかしてられないな」
渡されたドレスに着替える。
それは太ももにまでスリットが入っていて、酷く恥ずかしい。
そのうち、店長が様子を見に来た。
「こりゃ化けたな」
「ま、私ほどじゃないけどね」
じろりとレイカさんが、ぼーっと私を見ている店長を睨む。
咳払いをして誤魔化した店長も、私の変わりっぷりが信じられないようだ。
「この眼鏡がなければ最高だけどな」
「あっ」
私の顔から店長が眼鏡を取り上げる。
「それがないとなにも見えないので勘弁してください」
「……二割アップ」
私が渋っていると、店長がなにかぼそりと呟いた。
「眼鏡なしなら時給、二割アップしてやるんだけどなー」
「うっ」
ちらっと私に視線を向け、素知らぬ顔で店長が宙を見る。
喉から手が出るほどお金は欲しい。
しかし、眼鏡は死活問題なわけで。
でも……。
「……わかりました」
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