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清々しい気持ちで目覚めた。早く起きすぎたが、二度寝する気にもなれない。昨夜のことを思い出して顔が緩む。
カーテンを開けると、俺の心のように雲一つない快晴だった。
時間があるからシーツを洗おう。洗濯機に詰め込んだ。
洗濯が終わる前に朝食と弁当を作る。朝食を食べ終えて、洗濯済みのシーツを干した。
凪さんは夜中に電話をしていたから、今日は遅い時間から大学に行くのかもしれない。
ダイニングテーブルにラップをかけた朝食と弁当を置いて家を出た。
昼を過ぎ、少し休憩をしようと離席して、コーヒーを買いに行く。スマホを見ると凪さんからメッセージが届いていた。
仕事中にメッセージをもらうのが初めてで、何かあったのではないか、と焦りながら画面をタップする。
『早く帰ってきてください』
その後に『寂しい』と泣きそうなうさぎのスタンプが付け加えられていて胸を撃ち抜かれた。
絶対に定時で帰る、と意気込み、残りのコーヒーを一気に飲み干す。
返信をしている途中で上司に呼ばれ、スマホをポケットにしまった。仕事が終わったら返事をして、すぐに帰ろう。早く凪さんに会いたくてたまらない。その気持ちだけで仕事を終わらせ、定時になると共に退社した。
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