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契約
「それでは異世界へ行ってもらうか」
爺さんはいきなり言ってきた
「ちょっと待ってください」
「なにかな?」
何かなじゃないだろ
普通ここで特殊能力もらうのが定番中の定番だろうに
「普通はここで目的言われたりとか、特殊能力とかもらえるんではないですか?」
「能力?」
ボケなのか?
ただ単に異世界行っても未知の世界で人生続くだけで
行くメリットなんにも無いじゃないか
おっさんだからハーレムも絶望的だし
現世では若い頃はそこそこ付き合いもあったけど
それも過去 今は女っ気もないのに
「ゲームとかで魔法や必殺技みたいなのあるでしょう?」
「ゲームね 下界のことには疎くてね
特にやってもらいたい事もないし
この世界に無いものが異世界にある訳ないし」
イヤイヤイヤ
この世と違うから異世界だろうに
このままでは単身で一文無しで外国に行くのと変わらんだろ
何がしたいんだよ
てか なんで呼んだんだよ
意味わかんねえよ
「じゃあじゃあキャンセルしてください」
「あっもう無理」
「え!?」
オイオイ 何言ってんのこの爺さん
「契約したからとっとと行ってね」
「えっえ~」
そのまま光に包まれて俺はその場から飛ばされた
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