山道

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山道

光が消えた 周りをよく見るとここは山のようだ 少し下に土の道がある 道には輪達もない 人が通っているその恰好は着物だ ここは異世界ではないのか? 「お~い! じいさん聞こえるか ここはどこだよ」 「お~い!」  「なにかな?」 何度かの呼びかけにやっと答えが返ってきた 「ここはどこです」  「異世界だが」 「ここって日本じゃないの?」  「みたいなところだな」 「みたいなって それに転生でしょ? 全然変わってないじゃないですか」  「一度造り直したから転生だな」 そういう理屈か 普通はこれなら転移といいそうなものだが 「それならばもう少し髪の毛を増やしてください せめて人並みに」  「文句が多いの それ」 薄毛から人並みになった このくらいの事が簡単に出来るならもうひとつ頼まないと 「もうひとついいですか」  「またか?」 「見ての通りパンツいっちょ せめて服を」 なんとか服をもらえた てか 着物?足はブーツ?幕末か? この時代の服装なんだろうか?  「もう気安く呼ぶなよ」 それからは何度呼びかけても返事はなかった しかたなく山道を下って人けのある場所まで行った
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