わかったこと

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わかったこと

日が傾きかけてきて若者の家に招かれた 家というより 畑のそばにある物置のようだ 中に入ってみると見た目と違った 電気が通っている 「ここは電気があるの?」  「当たり前でやん  まさかランプでも使ってると思た?  なんぼ田舎でもそれはないけん」 中にはいろいろな家電がそろっていた 「電柱もないのにどうなっているの?蓄電池システム?」  「電柱なんて100年前の話よ。今は非接点で送電機の範囲内なら 電気はどこでも使えるよ。あそこに塔が見えるやろ、あそこから送電しよるがよ」 どうも俺のいた時代より科学力では超えているようだ しばらくいろんな話をしてみてわかってきたこと 服装で判断すると江戸時代というより 明治から大正 田舎では着物が多いが街では洋服もあるようだ 電車も街にはあるみたいだ 町は塔の範囲が町でその外側には魑魅魍魎や魔物がいるようだ あの塔は送電塔 送電塔が出来て電気を送り出して その影響で魑魅魍魎(幽霊や妖怪の類)や動物の変異が魔物になったようだ 送電塔が出来るまでは普通の人や動物だけだったようだ 便利になるはずの送電塔のせいで治安が悪化したようだ 交通手段は徒歩か飛行交通 車やバイクなどの乗り物でタイヤの部分がプロペラで浮く 送電塔から電気を受電するので通過経路はある程度決まっている 車体搭載のバッテリーである程度の自由航行は可能 そしてメガネ 平たく言えばスマホのようだ 画面はレンズに映る 目線などで操作する お金は電子マネー 通行書など身分書も全部対応出来る そこで寛からの提案で街に出ることにした 街にはたまに遊びに行くので街の暮らしに憧れているらしい よそ者が住むには町には窮屈だし 俺は記憶喪失という設定にしているため そのことも気にしてくれてるようだ
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