儀式

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儀式

こっそり深夜に家を抜け出した。 手にはお守りとガラケー。お守りは、沖縄旅行で買った、勾玉のネックレスだ。 ガラケーをつけると、あたりの暗がりに一気に光々と光が照りつけた。 手順通りに儀式を始める。 そして、ついに44秒のタイマーがなった。 その瞬間、唇を噛み締めて狛犬に思いっきりぶつかりに行った…はずだった。私の体は何にもぶつからず、痛みも感じない。飛び方をミスったかな…?と思ったが、なかなか地面につかない。 そっと目を開けると、歪んだ時空、白黒写真で私の人生や歴史が遡られていく。 あまりの驚きに目を閉じることもできない。 やがてあたりはまばゆい光に包まれ、視界も薄れていった…。
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