【大谷墓地・その2】

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【大谷墓地・その2】

朝の7時頃であった。 「ここ、空いていますか?」 私がペットボトルのサントリーウーロン茶をのみながらゆっくりと過ごしていた時であった。 私と同い年の男性のおへんろさんがやって来た。 私は『ああ、どうぞどうぞ…』と優しく言うた。 おへんろさんの男性は、コンビニのレジ袋からナビスコ(クラッカー)の箱とボス(缶コーヒー)を取り出したあと、朝ごはんを食べ始めた。 男性は『いかがですか?』とやさしく声をかけたあとナビスコ3枚を私に差し出した。 私は『ありがとうございます。』とやさしく言うたあとナビスコ3枚を受け取った。 それから30分間、ふたりで身の上話をした。 午前8時頃であった。 男性のおへんろさんは『これから南光坊(なんこうぼう)へ行きます。』と私に伝えた。 男性のおへんろさんは、旅立つ前に私に優しく言うた。 「まだまだ長い道が続きますので、無理をなさらないように…それでは出発します…高野山(ほんざん)でまたお会いしましょう。」 男性のおへんろさんは、高野山(ほんざん)でまた会いましょうと伝えたあと旅に出た。 私は、男性のおへんろさんをやさしく見送った。
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