第三幕

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「行ってくる」  王冠を被った帝哀が会議場へと立ち去っていく。  その後に続くのは、秦広王、初江王、宋帝王、五官王、変成王、泰山王、平等王、都市王、五道転輪王だ。錚々たる顔ぶれが帝哀の横に並んで歩き始める。 (あれが、冥府の十王……)  全員が揃うと圧倒的な威圧感がある。  今更ながら、一端の鬼殺しである自分と、あちら側に立っている一人である帝哀では、身分に違いがありすぎるように感じた。 (――いや)  誰を犠牲にしても俺を求めろ――本人がそう言ったのだ。  自分は変わらず、帝哀を奪うつもりでいればいい。  改めて決意し、紅花は彼らの帰りを待つことにした。
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