夜中の窓を叩くのは

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夜中の窓を叩くのは

『――ねぇ。こんな話、知ってる?  一人暮らしの女性のところに現れる、「血塗れの幼女」って怪談。  女性がね、夜中に部屋でくつろいでると、窓からドンドンと音がするの。まるで誰かが叩いてるみたいに。  不審に思ってカーテンを開けるとね、頭から血を流した幼女がベランダに立っているの!  その顔は見るも無残に腫れあがっていて、目は虚ろ。  それでね、窓をドンドンと叩きながら、女性にこう言うの。  「ここ、開けて……おなかが空いたよ……」って。    そして、口を大きく開けたかと思うと――』
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