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 なんだろう……体がむずむずする……。息が乱れるし、体の奥の方に感じるくすぐったいような高揚感ーーその時、自分の体が外部からの刺激を受けていることに気付いたが、まだ頭も体も睡眠中のつぐみには何も出来なった。 「んっ……」  体に力が入らないのに、やってくる快楽の波に抗えず、腰が浮きそうになる。 「つぐみさんが可愛いすぎるから……抑えが効かないよ……」  その言葉でハッと目を覚ましたつぐみは、寝ぼけ眼のまま自分が置かれている状況を理解しようとした。  明らかに自分のベッドでもなければ、シーツの色も枕の柔らかさだって違う。天井の高さと照明も、つぐみの部屋のものとか違っていた。  そして何より、熱を帯びた目でつぐみを見ながら覆い被さり、苦しそうな表情の翼久が目に入り、昨夜の出来事が夢ではないことを実感した。 「翼久くん……?」  限界まで開かれた足の間に翼久の屹立したモノを感じ、つぐみは恥ずかしさのあまり真っ赤に染めた顔を両手で覆った。  しかし足を閉じようにも彼がそれを許してはくれなかった。 「おはよう、つぐみさん」 「……おはよう。あの、なんでこんなことに……?」 「目の前に裸で無防備なつぐみさんがいるんだよ。今までずっと我慢してきたことが爆発しそう」 「我慢……?」 「そう。例えばーー」  翼久はつぐみにキスをした途端、自分のモノで彼女の体を貫いた。 「朝起きてからのキス、からのセックス。朝一番から好きな人と繋がれるなんて幸せ過ぎる……」 「翼久くんっ……あっ……ねっ……私そろそろお風呂に入りたい……っ!」 「あぁ、確かに昨夜入り忘れたね」  口ではそう言いつつも、翼久の動きは激しさを増すばかりだった。  昨日からずっとなのに、どうして私、朝一番から体がしっかり反応しちゃうのかしらーーまるで小説の中のヒロインのように、いつまでも感じ続けてしまう自分に驚きを隠せない。  互いに絶頂に到達し、ベッドに沈み込むと、顔を見合わせて笑ってしまう。 「なんか現実じゃないみたい……翼久くんとこんなに何回もしちゃうなんて……」 「俺はずっと妄想してたよ。つぐみさんといろいろこと場所で、あんなことやこんなことをしてさ。でも昨日からつぐみさんを抱き続けて、やっぱり妄想は所詮妄想なんだってわかった」 「……聞くのが怖いんだけど……どんなことを考えていたの?」 「……聞きたい?」  翼久が不敵な笑みをうかべたので、つぐみは不安そうに微笑んだ。
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