第6章 〈レッスン3〉 ハグ+キスの真の効用

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 朝食を済ませて、店の開店準備を終え、〈リインカネーション〉に出かける支度が整ったころ、スマホに電話がかかってきた。 「あ、優紀さん。つながって良かった」  律さんだった。  普段の連絡はメールなので、電話は珍しい。  なにか、緊急のこと?  わたしは少し緊張して「はい」と応答した。 「これから5階の会議室に来てもらいたいと、オーナーからの伝言です」 「何かあったんですか」 「わたしもまだ詳しい話は聞いていないんですよ。KALENの紀田さんも来られるそうです」 「わかりました。ではこれから向かいます」 「待ってますね」  いったい何が待ちうけているのだろうという不安な気持ちを抱えたまま、わたしは会議室に向かった。
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