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サーシャは魅惑的な笑みを浮かべるけれど、コンスタンツェは信用ならないと反射的に思った。だが、それはなぜなのか、コンスタンツェの思考は続かない。目の前がかすみ、音の響きもなんだかぼんやりしてきた。
「早速効いてきたようですね。本当にコニーは素直です」
サーシャのくすくすという笑い声をなんだか遠くに感じながら、コンスタンツェは問うた。
「なにを、したの、ですか……」
「ある感覚が遮断されると、通じている残りの感覚は逆に鋭敏になります。そして、コニーはいつも考え過ぎです。今から嗅覚と味覚を使っていただく予定はないので、視覚と聴覚と思考を封じれば、触覚に集中していただけるはずです」
「ええ……?」
サーシャはコンスタンツェの腹に手のひらを置いた。
「ここに熱と快感がどんどんたまっていきます」
夜着を着たままのコンスタンツェの腹を、サーシャは円を描くように優しく撫でさする。しばらく撫でてもらっているうちに、言われた通り、コンスタンツェの身体の奥は熱を帯びてきた。
「素直ですね。しっとり汗ばんでいます」
サーシャの手がコンスタンツェの開いた胸元に移動した。夜着の上から胸を揉まれると、乳首が繊維に擦れるせいで、なんだかひどく感じてしまう。コンスタンツェが自分で直接胸をさわっても、特にどうということはなかったのに。サーシャの手つきが優しいことが、却って官能を呼び起こしていた。
サーシャの手が更に下へ移動する。昨日は下着を途中まで下げられた形だったが、今日は完全に脱がされてしまった。
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