デート

1/1
前へ
/86ページ
次へ

デート

約束の時間より少し早く待ち合わせ場所に着いた私は、服装のチェックをしようとウィンドウを見た。 そこには、とっても素敵なドレスが飾ってあった。 「うわ〜素敵。こんなドレスを来て出かけるパーティーってどんなのかな?」なんて呟くと。 「じゃあ、行ってみる?」と声に振り向くと彼がニコニコしながら立っている。 「え?いえいえ、とんでもないです」と言いながら内心まじ焦るわ〜。 「このドレスあなたに似合いそうですね。着てみませんか?」と私の腕をとり中に入ってしまった。 え?え?何?嘘でしょ!! 「あのドレスも良いけれど、この色の方があなたに似合うと思いますよ」と薄紫色のドレスを示す。 アドバイザーの綺麗なお姉さんが「こちらへ」と私を連れて試着室へと誘う。 ええい、こうなったら何でも着てやるわ!! 肌触りといい、とても着やすいのですんなり着る事ができた。 「とってもお似合いになりますね」と言われ、鏡を見て驚いた。 確かに、このドレスの形と色が私に似合ってる。 値段は、、、ウソ〜0がいくつついてるの?なんて思っていたらカーテンが開いてしまった。 「オーナー、着替えが終わりました」 「オーナー?誰が?」 「まぁ、とっても素敵。デザインも似合っているわ」と言う若い女性。 この人は誰? こんな綺麗な人、見たことがない。 ドギマギしていると。 「姉さん、エミさんが驚いているから」とおさむさんがやって来る。 「ここの店は、僕の姉がオーナーなんだ」と教えてくれた。 「おさむ、彼女?紹介して」と、おさむさんに迫っている。 苦笑しながら「榊原エミさん。まだ付き合ってくれると言う返事はもらってないけど」と言うと。 「エミさん、おさむは優良物件よ。私が太鼓判押すわ」とこれまた私に迫って来る。 「あ、でも私、まだおさむさんの事を何も知らないし、私の事も何も知らないと思います。だから、今日は自己紹介をしようと思って来たんです」と言うと 「まぁ、なんて初々しいの。私エミちゃん大好きになっちゃったわ」と私に抱きついて来た。 隣で困ったように微笑んでいる、おさむさん何とかして汗 「姉さん、それより彼女のドレスに似合う小物やアクセサリーも用意してくれる?」
/86ページ

最初のコメントを投稿しよう!

240人が本棚に入れています
本棚に追加