それぞれの恋

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榊原家のお手伝いさんが、このクリニックに予約を入れるって事は、祖母か母から様子を見て来るように言われたかな?と思いながら個室に移動。 「お久しぶりです。エミお嬢様こちらを」と言いながら取り出したのは白い封筒。 「これは?」 「こちらは君島様からのパーティーへのご招待状ですございます。」 それを手に取ったものの、私は彼から頼まれて出ることになっているから断るしかない。 「お母様に事情があって、榊原からの出席は出来ないと伝えてくれる?」 「それは困ります。今回のパーティーでは君島家のご子息の結婚相手候補としてのご招待状なのです。ですからお断りしてするわけにはいきません」 ときっぱり言われてしまった。 「いいですね。欠席は許しません。と大奥様と奥様からの伝言をしっかりお伝えしましたからね」 そう言って明実さんは帰って行った。 招待状をどうしたものかと眺めていたが、後でおさむさんに相談する事にして仕事に戻った。 そうこうしていると、みささんから明日の夜19時に駅の近くのカフェでどうかとメッセージが届いたので「OK」と返事をする。 おさむさんとは水曜日の夜に会う約束を取り付けた。 その時に、この招待状をどうしたらいいか相談だな。 しかし君島家のご子息の結婚相手候補って何人いるのかねぇ。 お姉様は、10人とか言ってたよね。 その中に私も入っているとはね。 ん?待って!そこに私がおさむさんと一緒に登場したしたら、もうそこで決まり?になるの?か? おさむさんは、私と結婚する気でいるようだし。 この状況どうしたらいいの?
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