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みささんと会う事を北林弁護士にメッセージしたら「うん、聞きてるよ。楽しんで来てね」との返事。
こっちは、何の話なんだかドキドキして落ち着かないのに呑気な人だわ。
静香ちゃんからも「エミさん、今日は落ち着きないですね」なんて言われちゃうし。
私は、付き合ってもいいかな?と思っていた相手の彼女と会うのってなんか変な気分なんだよね。
待ち合わせのカフェは、レトロな感じで落ち着いた雰囲気。
ロイヤルミルクティーを頼み道ゆく人を眺めていると、みささんが小走りに来るのが見えた。
「お待たせしちゃってごめんなさい」と言うので「私もいま少し前にも来た所ですから」と答えた。
「あの、エミさんは浩一郎さんとどのようなお付き合いされていたんですか?」
そら来た。
やっぱり気になるよね。
彼は、私の事を心友って言ったみたいだから。
どうして話すかなぁ。
付き合ってもなかった女の事を。
「お付き合いって言われても、ご飯を食べに行ったくらいです」
「光一郎さんは、とっても楽しかったと話してくれて、エミさんと心友になれて良かったと言っていました」
「う〜ん、彼の中で私は数多くいる心友の一人だと思います。恋愛感情は全くなかったと思います」
「光一郎さんは、恋愛相談にものってもらったと言っていて、エミさんのアドバイスで気がつく事が多いって」
あ〜、あの話をしたのね。
「それは職業柄、約束を反故する事もあって相手を怒らせちゃうから、どうしたらいいかって聞かれたのよね。それだけの話」
「どんな人とお付き合いしていたんでしょうか」
「う〜ん、SNSとか婚活サイトとかだと思う。」
「でも、相手は弁護士って事を自慢したくて、高級感レストランとかを予約したらしいの。それでキャンセルすると相手の女の子がキャンセルのお金を払わなきゃでしょ?だから待ち合わせるならカフェとか居酒屋にしたら?ってアドバイスしたの。そうなると自慢のしたいだけの彼女とはうまく行かないわよね」
「そうだったんですね。彼は女性どう付き合っていたのか気になったのでエミさんに聞いたらわかるかと思って」
「あの人は、女心がわからないのかもよ」
「私の事を好きなのかな?って思う事があって不安になるんです。」
「それね、わかるなぁ。彼に私と結婚する気持ちがありますか?って聞いてみたら?その返事で彼がどう思っているかわかると思う」と、言うとみささんが深く頷いた。
「みささんは、彼が好きなんですか?」
「はい。私は結婚したいと思っています。でも彼はエミさんの事を良く話してくれるので、私よりエミさんと結婚したいのかな?と思って」と不安な顔をしてる。
「大丈夫、あの人は私との結婚とか考えられないってはっきり言ったから。」
「え?それって」
「そう、恋愛対象の女として見てなかったって事です」
「こんなに綺麗な人を恋愛対象に見ないって」と呆れた顔。
「みささん、私の事は心配しなくていいから、彼とこの先どう付き合うかは貴女次第だと思います」そう伝えて席を立った。
「また連絡してもいいですか?」の問いに頷いて手を挙げた。
二人の答えは、おのずとわかるだろう。
光一郎よ、こんな良い彼女は二度と現れないと思うよ。
しっかりしなさいよね。
そんな事を思いなから駅に向かう。
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