計画

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計画

君島弥生のサロンに美咲と、おさむが集まっている。 「美咲、ドレスのお直しとかは進んでる?」 「明日の出来上がって来るから、もう一度エミちゃんに着てもらって確認するわ」 「おさむ指輪の用意は出来ているの?」 「ああ、出来ている」 「それにしてもエミちゃんは、おさむの事をすっかかり忘れていたわね」 「私達でさえ覚えていたのに」と姉2人。 そう、あれは僕が6歳。 エミちゃんが3歳だったかな? 父親同士が友達で、夏休みにエミちゃん家族が別荘に遊びに来た。 お人形みたいで可愛かった。 自分の下には弟も妹もいなかったから、どこに行くにも付いて来るエミちゃんが可愛くてしかたがなかった。 最後の夜にエミちゃんは大きな声で「おさむお兄ちゃまのお嫁ちゃんになれますように」と空に向かって言っていた。 それを家族全員が聞いているのも知らず。 まだ小さかったから結婚なんてわからなかっただろうけれど。 あれから24年ほど経ち、まさかあんな形でエミちゃんと再会するとは思わなかった。 あの日、名前を聞いて「運命」だと思った。 お互い付き合っている人もいないので、姉2人に協力してもらう事に。 ちょうど「キミジマ」のパーティーがあるので、他の女性を牽制する為にもエミちゃんを婚約者として紹介する事にした。 その計画を3人でしている。
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