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サロンで
「こんばんは。エミです」
「あら、エミちゃん早かったのね。まだ美咲が来ていないの。もう直ぐ来ると思うから待っててね」
「あ、これカヌレです。美味しそうだったので」
「まあ、ありがとう」と、にこにこと微笑んでいる弥生さんは、とても良い香りがする。
「ねぇ、エミちゃんは、おさむの事をどう思っているの?」
「え?」
「おさむは、エミちゃんのことが大好きのようだけれど、エミちゃんはイマイチなのかな?」
「おさむさんが私と結婚したいと言っていたんですが、それがよくわからなくて」
「そうね、私は知っているけれど、それはおさむから聞いた方がいいわ」
「お待たせ〜。あらどうしたの?」
「あのね、エミちゃんがおさむがエミちゃんとの結婚を望んでいるのはなぜかって」
「あ〜、それは私たちからは言えないわね」
「今夜、おさむが迎えに来るんだから、その時に聞いてみたら?」
そう弥生お姉様と美咲お姉様が意味ありげな事を言う。
そうね、自分で聞いた方がスッキリするわよね。
そんな事を考えていたら
「エミちゃん、ドレス着てみて」と声がかかる。
ドレスはピッタリ。
髪型をどうするかとか、ネイルはどうするかとか打ち合わせをしていると、おさむさんが現れた。
「お姫様お迎えに参りました」
まるで王子様のようだ。
見惚れていると、2人のお姉様に追い出されてしまった。
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