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「最後の日の夜に、皆んなで花火をしたんだ」
そう言いながらグラスを傾ける
「花火をしていた時に、流れ星がたくさん流れたんだよ」
何とか流星群かな?
「その時に、誰かは覚えていないけれど、星にお願い事をしたら叶うんだって」
それは私も聞いたことがある。
「そしたらね、エミちゃんは「おさむお兄ちゃまのお嫁ちゃまになりたい」って大きな声で言ったんだよ」そう言って私の顔をのそ巻き込んだ。
「えーーーーそんな事を?」恥ずかしいんだけど。
「僕は、その言葉が忘れられなくてね。」
「アメリカに行っている間に、何度も正孝にエミちゃんの事を聞いて来たんだよ」
「私の事を?」
「そうだよ。その間にエミちゃんが結婚したら諦めようと思ったんだ」
そうだったんだ。
兄は何も言わなかったから知らなかった。
「あの日、BARで会った時は気がつかなかったんだ。朝別れる時に連絡先を聞いた時に驚いたよ」
「これはチャンスと思って正孝や悠斗にも協力してもらったんだ」
そうだったんだ知らなかった〜。
「正孝の奥さんケイトだったっかな。その人の事でエミちゃんが家を出て何処にいるのかわからなくなった時には焦った」
「あれ以来、家にも兄達にも連絡をとっていないので」
「弁護士さんの話を聞いた時には、その人と結婚するのかと思った。」
「しませんよ。相手にもされていませんでしたから」
「それで僕は、チャンスだと思った。エミちゃんと結婚しようと決めたんだ。その理由でわかってもらえたかな?」
「おさむさんは、そんなに小さな頃から私のことを?」
「そうだ、小さな子供の言うことなんてって笑われるかもしれないが、僕はこの小さな可愛いお姫様と結婚したいと思った。だから改めて言うよエミちゃん結婚して欲しい」
そう言ってポケットから赤いベルベッドの小さな箱を取り出して私の前に置いた。
「開けてみて」とにっこり。
開けてみると、キラキラと輝くダイヤの指輪
「気に入ってくれたら嬉しいんだか」と少し不安顔。
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