君島おさむ

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君島おさむ

朝、目が覚めたら見慣れない部屋。 ここは? 昨夜、バーで飲んでいたのまでは覚えている。 確か、エミさんという人に付き合ってもらってやけ酒したんだっけな。 あー頭イテ〜。 ゴロンと寝返りをうってびっくり!! え?女の人?えぇ????俺、大丈夫か? 身体を触ってみたがワイシャツは着ている。 あぁ、大丈夫。 良かった。 いやいや、何が良かっただよ。 全然良くないだろ!! 俺、もしかして飲んだくれてエミさんの部屋に来たんだって事だよな。 うわ〜やっちまった。 どーしよーわー。となっていたら、突然「うるさい」と言われた。 「もー何!朝早くからって、ん?もう10時か」と大きな伸びをしたエミさん。 「すみません、昨夜は」と平謝り。 「気にしなくていいって」とエミさんはニコニコ。 「二日酔いじゃない?シャワーしたらいいよ」と言うので、お言葉に甘えてシャワーさせてもらう。 その間にコンビニで歯ブラシとパンツと靴下を買って来てくれたようで洗面所に置いてくれていた。 「ねぇ、お腹空いてない?ちょっとしたもんだけど食べてって」と、朝ごはんを用意してくれた。 「あの後、俺どうしたんですかね」と聞いてみた。 「ま、そんな事いいじゃないの。」とスルーされた。 「ねぇ、失恋って心が痛いんでしょ?それを知っているのと知らないのとじゃ全然違うんだって。」 きっと次の恋は素敵なものになるよ〜と言ってくれた笑顔が眩しかった。 連絡先を交換してエミさんの家を出た。 何かお礼をしなきゃな。 なんか不思議と気持ちはさっぱりしてる。 ありがとうエミさん。
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