マンションにて

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今何時? 枕元にある携帯を見ると10時。 もうそんな時間なんだ。 そう思いながら服を着てリビングに行くと、何やら包みを持った彼が現れた。 「どなただったの?」と聞くと 「正孝だったよ。ケイトさんのところにジェシカから何が届いたらしくて、直ぐに届けてくれって頼まれたらしい」 「それでお兄様わ?」 「これから仕事だからって帰ったよ」そう答えながら包みを解いた。 「これはエミ、君へのプレゼントのようだよ」 「え?私に?」渡された箱の中には、ブレスレットが入っていた。 細いプラチナに色彩豊かな石がぐるりの配置されていて、とても素敵なデザインになっている。 「ジェシカは、自分のブランドを持っていてね。ジュエリーのデザイナーなんだよ」 どれかしてごらん。と言いつけてくれた。 いろんな石がついているのにくどくない。 カードには先日の詫びと、このブレスレットについて書かれていた。 ジェシカは、その人にあった石を使いジュエリーにしているようで、私を思い出しながら石を選んでいたら「ダイヤ、ルビー、タンザナイト、スファレライト」が手を挙げたんだと言う。 こんな事は今までなかったからワクワクしたそうだ。 おさむさんが「良かったね」と言いながらそっと手を握ってくれた。 これを私に早く渡して欲しいと思うケイトに感謝。 「ねぇ、おさむさん。これからケイトさんに会いに行きたいの。一緒に行ってくださる?」 「もちろんだよ」そう言って抱きしめてくれた。 おさむさんは、兄に連絡をしてケイトさんに伝えてもらった。
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