仲直り

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仲直り

おさむさんが予約してくれたレストランに行くと、そこにはケイトと悠斗が待っていた。 正孝は仕事の都合がつかず、悠人に付き添いを頼んだようだ。 「ケイトさん、初めましてエミです。この度はジェシカさんより素敵なブレスレットをいただきました。それを早く届けてくださりありがとうございました。それと私のせいでケイトさんに悲しい思いをさせてしまい申し訳ありませんでした」と、言うとケイトがいきなり私を抱きしめた。 「エミさん、もういいの。話は正孝から聞きました。私ももう少し早く確かめたら良かった。許してください」そう言ってくれた。 その様子を見ていた悠斗は、ホッとした顔をしていた。 「悠斗あなたにも心配をかけてごめんなさい」と頭を下げる。 「姉貴」と言う声が震えてる。 そんなに心配をかけていたと思うと申し訳と反省。 「さあ、皆んなで食事にしませんか」と、おさむさんがにこやかに言うので、皆んな席についた。 「ジェシカのブレスレットを受け取ってくれてありがとう。あの子もエミに申し訳ないと言っていたの。あの子はジュエリーデザイナーとして少し有名なのよ」とケイト。 「カードに私の事を思いながら石を選んだとありました」とブレスレットを見せた。 「綺麗ね。小さな石だけれど、どの石もキラキラしていて、それでいて落ち着いてるわ」とニコニコ。 「姉貴、結婚式の準備は進んでいるのか?」そう聞く悠斗。 「それがドレスが決まらなくて」 「オーダーじゃないの?」と悠斗。 「お姉様の知り合いのデザイナーにお願いしてあるようなの。その人が体調不良でまだデザインが届かないらしいのよ」と答えると、何かを考えている様子のケイト。 「おさむさんのお姉様って、サロン・ド・ジュエルをやっていらっしゃる?」と聞く。 「ええ、姉の弥生がオーナーです」 「ああ、そうだったのね。弥生とは昔からの知り合いなの。弥生に妹になる人のウェディングドレスのデザインを考えて欲しいと頼まれているの。」と言うではないか。 それこそびっくり‼️ 「エミさんのウェディングドレスは、お母様が考えるとかいってらっしゃったけれど」 「いえ、母には絶対に関知して欲しくないんです。お兄様とケイトさんとの結婚式に用意したドレスを見て、絶対に結婚式には行かない。と拒絶したの。でも影からお祝いしていたのよ」とついムキになってしまった。 「そ、そうなのね。じゃあ私がデザインさせてもらって良いかしら?エミさんのこだわりってある?」とら聞いてくれたので、食事が済んだらサロンに行く事にした。
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