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サロンには弥生お姉様とスタッフが待っていた。
ケイトを見るや否や「ごきげんよう。お久しぶりね」と抱きしめていた。
「まさかエミちゃんのお義姉さんがケイトだなんて驚いたわ」と信じられないようだ。
「弥生、エミさんのドレスのデザイン、遅くなってごめんなさいね。これからエミさんの希望も聞きながらここで描くわ」と言う。
「肩は出す?袖は?Aライン?それともプリンセスライン?」ケイトから次々と質問され、私は答えるのに必死。
おさむさんにも希望を聞くんだけれど、おさむさんは「こんな感じがいい」とか刺繍がどうのとか言っている。
何枚か描き上がったデザイン画を並べて、一番着たいのを選べと言うが、どれも素敵で決められない。
ケイトって凄いデザイナーだったんだぁ。ジェシカもジュエリーデザイナー凄い姉妹だなぁ
それにしても、あっという間に描き上げちゃうのって凄いよね。
「エミ、これなんかどう?」と、おさむさんが選んだのは、全体に刺繍がほどこされているAラインのドレス。
「全体に刺繍が入るとかなりの重量になるかもしれないわよ」と言うのは弥生お姉様。
「それならこれは?」と私
プリンセスラインで、タイトな上半身にウエストからふんわり広がるスカートのシルエットがとても綺麗だし、背中も綺麗に見えるかも。
「じゃあロングタイプの手袋がいるわね。それとデコルテが綺麗に見えるようにジュエリーも欲しいわね」と弥生お姉様。
「それならジェシカに頼むわ」とケイトと2人で盛り上がっている。
ティアラもいるとか。
デザインが決まったので、生地もお任せする事にして私とおさむさんはサロンを出た。
悠斗は、ケイトを送っていかなければならず、待ちくたびれサロンでうたた寝していた。
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