仲直り

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あ〜お腹が空いたなぁ。 なんかドレスだけでも大金になりそう。 会場も両家の事を考えると、それなりの所にしないとだし。 そこらへんはどう考えているのかな。 「エミ、これから何か食べに行こうか」そう声をかけてくれる。 この人は、本当に優しい。 はぁ私にはもったいない人だ。 「何を一人でぶつぶつ言っているの?」とおかしそうに笑う顔もいけてるのよね〜。 これは、側から見てもかっこいいんだもん。 他から見たら、もっとかっこいいんだろうな。 えへへ、贅沢の極み。 「ほら行くよ」と差し出された手をしっかり握って引き寄せる幸せ。 男運が悪いと思っていた私。 意固地になって心を拗らせていま私。 もう、それは卒業。 この人と生きていくんだなぁ。そう思ったら何だか結婚式が楽しみになって来た。 「エミ、あの弁護士さん達の結婚式はどこでするか決まった?」 え?あれ?どこだったかな? 「確か式は家族と仲の良い人を呼ぶって言っていましたよ、場所はレストランを貸し切りにするとか。」そう答えると「それもいいね」と何かを考えているようだ。 君島家と榊原家は、そうはいかないだろうけどね。 私達なりに素敵な結婚式になればいいな。 そう思っていたんだけれど、そうはいかない案件が私達に降りかかろうとしていた。
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