お誘い

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お誘い

君島おさむから食事の誘いがあった。 この間のお礼をしたいから是非って。 う〜ん、どうしようかなぁ。 たまたま、あんな事になったけれど、それは北林が来たら美香子の事をどうするか聞こうと思って行っただけ。 まさか、そこに北林の今の彼女の元彼がいるなんて思わなかったしね。 う〜んどうしようかな〜と考えていたら 「エミさん、どうしたんですか?」と静香ちゃん。 「静香ちゃんは、イケメンに食事を誘われたらどうする?」と聞くと。 「もちろん行くでしょ」と速攻で答えが返って来た。 「だよね。じゃあ行くか」と携帯を取り出した。 夜19時に指定されたレストランに行くと、彼は皆んなの視線を集めていた。 そりゃ〜あれだけのイケメンだからねぇ。 どんな人と待ち合わせなのか興味津々よね。 そこに私が登場したのでは期待外れになるかな。なんて思っていたら彼が気がついて手を上げた。 「こんばんは。お誘いありがとうございます」と挨拶。 「この間のお礼をさせてもらいたくて」と、にこにこしている。 彼のことをよく知らないけれど、とてもいい人だと思う。 それに、この前とは違ってピシッと決めてるし。 こんないい人から、あんな女好きの人に鞍替えするなんてね、もったいないわ。 食事も終わりに近づいた時に 「エミさんは、お付き合いされている人がいますか?」と聞かれた。 「いませんが」と答えた。 本当に、いないから。 この年まで付き合ったことがないって言ったらひくかな。 「エミさん、聞いていますか?」 「え?」全然聞いてなかった。 「僕とお付き合いしてくれませんか?と言いました」 「へ?誰と誰が?」驚いて変な事を言ってしまった。 「僕とエミさんですよ」と言うから二度と驚く。 「君島さん、何を言ってるのかわかりませんが。私達は、会って2回目ですが?ありえないでしょ」と言うと。 「僕は本気です。返事はすぐにとは言いません。考えてくれませんか?」と言う。 せっかくのデザートもどんなだったのかも記憶になく帰って来た。 ああ、どうしたらいいんだろぅ
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