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エピローグ
数年後。
とあるマンションの一室で引っ越し作業をしている、優香と透の姿があった。
「優香。この箱、どこに置けばいい?」
「…え?ああ。キッチンでいいかな」
「……どうした?」
「ああ。うん。何か思い出しちゃって」
「何を?」
「あの時、透が、引っ越すって言ってなかったら、どうなっていたんだろうなって」
透は持っていた段ボール箱を置く。
「あ〜どうなってたんだろうな」
優花は、にやにやしながら透の背後から抱きつく。
「私の事、襲っちゃってた?」
「……こんな風にか?」
透は、ニヤッと笑ってそういうと、優花の脇腹をくすぐる。
そのまま床を転がってじゃれる二人の薬指には、お揃いの指輪が光っていた…。
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