Scene01 こんな世界

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天使は名乗らない。 そのまま全ての世界の生命に語りかけた。 「我らはテオス。  全てなる生命に次ぐ。  我らが神に全てを捧げよ」 人々は恐怖した。 その声に恐怖した。 犬も猫を含む動物。 そして全てなる人。 死を覚悟し発狂するモノもいた。 ただひとり。 ただひとりを除いては…… 少年の名前は黄昏(たそがれ)ボク。 どこにでもいる苛められっ子だ。 年齢は4歳。 今日も他の子供達に石を投げられ泣いていた。 だけど、周りの人間は泣き叫び発狂する。 でも、ボクは違った。 「どうしたの?」 ボクは恐る恐る尋ねた。 「聞こえなかったのかよ……」 「10円ガムでも捧げとけばいいんじゃないかな」 ボクは空気が読めない。 それがイジメを加速させる原因でもあった。
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