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「私達は指示に従うだけでしょ。それよりもすごいわよねー。桜さんのお父さん。娘の為にヴァンパイアを誘拐するなんてね」
「しっ!声が大きい。誘拐って捕獲の間違いじゃないの人間じゃないし」
「まぁ、本人には嘘を言いくるめて連れてきてるみたいだしね
まさかヴァンパイアの臓器が人間に適合するなんてね。血液型とかも関係なくなんてね。」
「コネがある人は違うわよねー。でも、その事実を知ってる私達が狙われたりしないかな」
「ははは大丈夫でしょ、人を襲うと家族皆殺しらしいじゃない。対ヴァンパイア武器もあるらしいし」
ドクンドクンと鼓動が早くなる
聞きたくなかった恐ろしい事実が耳に入ってくる
嘘でしょう……
母は提供者が見つかったと言っていた
父がヴァンパイアを誘拐
その臓器を私に移植するために
ヴァンパイアを━━それってごうさんのこと……
「はっ」
乾いた笑い声が漏れる
誰がそんなことお願いしたの!
私だって本当はもっともっと……
でも仕方ないじゃない!
だから寿命を受け入れようとしていたのに!
提供者が現れたとかどうして期待させるようなことを不躾に私に伝えるの!
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