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「大丈夫ですか?看護師さん呼んできましょうか?」
「お腹すいた……」
「え?お腹が空いているのですか?」
桜の問いに男性はコクンと小さく頷く
「何か食べ物ないか聞いてきましょうか?」
男性はふるふると力なく首を振ると
ゆっくりと立ち上がった
「━━何を食べても満たされないから」
男性は桜の差し出した傘から抜け出ると、ゆっくりと病院へと向かって歩き出す
ここにいる人にしては珍しく随分と若い人物だった
20代くらいだろうか
桜は真夜中に空腹を抱えていたその人のことが妙に印象に残った
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