親の愛か空腹知らずか

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 俺は顔を上げた。 「腹が減ってると気持ちが下がる。いかんいかん。さっさと夕飯食べてしまおう」  冷蔵庫に入っていた、夕飯用の一皿を取り出し、食事の準備をした。  準備をしながら思う。  満足に食べられるという幸福だけは、きちんと享受しよう。  人としてどうかはわからないけれど、動物の本能としては、喜ばしい状態なのだから。  そしていつもどおり、ひとり分の夕食をしっかり食べきった。
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