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「あ、もうこんな時間!洋平さん、私、ホーラ・ウォッチとの打ち合わせに行ってきますね」
「それなら送っていくよ」
「いいえ、一人で行けます。洋平さんだってやることたくさんあるから…」
書類とパソコンをバッグに詰めながら、瞳子は洋平の申し出を断る。
すると大河が、今タクシーを手配した、とボソッと呟く。
「ありがとうございます。それでは行ってきます」
行ってらっしゃーい!とブンブン手を振る透の後ろから、帰りもタクシー使えよ、と真顔の大河の声がした。
瞳子は二人にクスッと笑うと、はい!と返事をしてオフィスをあとにした。
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