再びあの場所へ

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アートプラネッツのオフィスに戻り、瞳子はプロジェクションマッピングのイメージや先方からの要望を、資料を交えながら皆に伝える。 「ふーん、なるほど。新作モデルはクリスマスプレゼントを意識して高級感溢れる感じなんだね。ダイヤモンドの輝きと冬のイメージ…。クリスタルとか、そんなところかな?分かった。この件は俺が主に制作を進めるよ」 「ありがとうございます、洋平さん。それと、あの…。折り入って皆様にご相談がありまして」 「ん?何?改まって」 「はい、実は…」 瞳子は先方からイベントの司会を頼まれたこと、引き受けた場合、SNSでまた噂になる可能性があることを皆に伝える。 「そうか、まあそうかもね」 洋平が考え込むと、大河が口を開いた。 「事務所にはもう伝えたのか?」 「はい、先程電話で相談しました」 「それで、千秋さんはなんて?」 「引き受けたら、また噂になるかもしれない。だけど、引き受けなかったらそれはそれで、やっぱりやましい事があるんだ、と言われるかもしれない。どのみち何か言われるなら、私がしたいようにすればいいって」 「なるほど、正論だ。それで?君はどうしたいの?」 「はい、私はやりたいです。本音を言うと、くだらない噂話のせいで、私の大切な仕事を奪われたくない、というのが率直な気持ちです」 すると大河はおかしそうに笑い始めた。 「あはは!確かにごもっともだ、間違いない」 そして真剣な表情で瞳子の方に身を乗り出す。 「やりたいならやればいい。俺達も必ず君を守る」 他の3人も、しっかりと頷く。 「はい!やらせて頂きます。ありがとうございます」 弾けるような笑顔の瞳子に、大河達も思わず笑みを洩らした。
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