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「そうなんだ。瞳子ちゃん、もうすっかりMCの仕事に復帰したんだね」
「はい、お陰様で」
美味しい料理を味わいながら、瞳子は洋平や吾郎とおしゃべりを楽しむ。
「もう週刊誌に追われたりしてない?」
「全然です。私なんて、そもそも芸能人でもないので、誰も興味ないですしね」
そんなことないよ!アリシアは泣く子も黙るウルトラ級の美女じゃないか!
という透の言葉は皆にスルーされる。
「瞳子ちゃんには、また俺達のミュージアムでMCやって欲しいよな」
そうだよ!アリシアは俺達の専属MCだよ!
「でもしばらく国内でのイベントの予定はないしなあ」
だったらパリまで連れて行こう!パリジェンヌだよ、アリシア!
「もしまた日本でミュージアムを開催される時は、是非お手伝いさせてください」
もちろんだよ!アリシア以外に誰がいるっていうんだい?
「ああ。パリでの展覧会が成功したら、凱旋公演をやりたいよな。その時は必ず瞳子ちゃんにお願いするよ」
君の為に必ず成功させてみせるよ、アリシア!
「はい!楽しみにしていますね」
してて、しててー!俺もひと回り大きくなって、君のところに戻ってくるからね、アリシア!
「透、うるさい」
ずっと皆のやり取りを聞いていた大河が、最後にグサリと突き刺すように鋭い声で透を黙らせた。
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