友達以上恋人未満…ってなに?

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「どうしても、聞きたいことがある」 「はい、何でしょう?」 「もし少しでも嫌だと思ったら、答えなくていい。率直に教えて欲しい」 瞳子は少し視線を逸して何かを考えてから頷いた。 大河はじっと瞳子の目を見て話しかける。 「男性と、ただ一緒にいるだけでも怖いと感じる?」 瞳子は少し驚いたように目を見開く。 「ごめん、不快に思うならもう聞かないから」 すると瞳子は、口元を緩めて首を振った。 「いいえ。だって今夜も皆さんと一緒にいたでしょう?とっても楽しかったです」 「そうか、それなら良かった。じゃあ、異性と二人切りになるのは?」 「今、大河さんと二人切りですよね?」 「ああ。やっぱり…嫌か?」 「ふふっ、嫌じゃないですよ?」 自信なさげに聞いてくる大河に、瞳子は明るく笑いかける。 「良かった。あの、じゃあ…」 「じゃあ?」 瞳子は余裕の表情で大河を促す。 「それなら、その。俺とどこかに遊びに行く、とかは?嫌か?」 「大河さんと遊びに?ふふふ、何だかおかしい!遊ぶって、どんな遊び?」 「えっと、そうだな。公園に行くとか?」 「公園?!大河さんと?」 「え、やっぱり嫌か?」 「そうじゃなくて。大河さん、公園で何するんですか?」 「そうだな。公園と言えば、滑り台とか、ブランコとか?」 そう言うと、瞳子は我慢の限界とばかりに笑い出した。 「大河さんが、ブランコ?!見てみたい!滑り台滑るところも!」 「えっ、ほんとに?じゃあ、一緒に行ってもいいのか?」 「はい。でも、理由を聞かせてください。私とブランコして、靴飛ばし競争でもしたいんですか?」 「いや、そうじゃなくて…」 「なくて?」 大河はしばらくうつむいてから、ゆっくりと顔を上げる。
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