恋人としての未来

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「ちょっと!誰がお酒に強いって?」 大河はふらつく瞳子を支えながら店を出る。 酔わないです、と断言したのが別人のように、瞳子はいつの間にかへべれけになっていた。 「だって、今夜は大河さんいるからさー。安心しちゃってさー。いっぱい飲んじゃったさ。お酒も美味しいし、雰囲気もいいし。最高だったさー」 「どこの地方のなまりだよ?」 「東京さー」 「嘘つけ!」 大河は瞳子の肩を抱いて1階まで下りると、タクシーで瞳子のマンションへと向かう。 「大河さん、サイレン鳴らして爆走すれば?刑事だもんね」 「あ、そうなの?」 運転手が瞳子の言葉に反応し、違います!と大河は慌てて否定する。 「尾行してくる車、まくのが上手いもんね。さすがさー」 「えっ、尾行されてる?」 だから違います!と、またもや大河は声を張る。 早く着いてくれーと心の中で願い、ようやく瞳子のマンションまで来ると、そそくさと会計を済ませて降りた。
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