恋人としての未来

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「ほら、ソファに座って。お水持ってくるから」 「ありがとさー」 大河は瞳子の部屋に上がると瞳子を座らせ、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した。 コップに注いで瞳子に手渡す。 だが手つきがおぼつかなく、大河は隣に座ると自分の手を添えて飲ませた。 「どう?少しは落ち着いた?」 「うん。もう大丈夫さー」 「どうだか。じゃあ俺は帰るから」 そう言ってスマートフォンを取り出し、タクシーを手配する。 するとその手をガシッと瞳子が握ってきた。 「わっ、何?」 「大河さん、私とつき合ってくれたら、またお酒飲める?」 「ああ、つき合ってもいいけど。今度はこんなに酔う前に止めるからな」 「じゃあ、くっついてもいい?」 「はあ?何に?」 「大河さんにさー」 「どういうこと?」 思い切り眉間にしわを寄せた時、瞳子がピタッと正面から抱きついてきた。 「は?ちょ、なに?」 大河は焦ってうろたえる。 「あったかい…。癒やされる」 「おい、俺は抱き枕じゃないぞ?」 「だって、気持ちいいんだもん。落ち着く…」 頬を寄せてギュッと抱きしめてくる瞳子に、大河の身体がだんだん熱くなる。 女性らしい柔らかさ、豊満な胸の感触、良い香りのサラサラの髪…。 それらを意識し始め、大河の鼓動は一気に速まる。
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