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「え、ちょっと、千秋さん?」
バッグに入っていた着替えを取り出しながら、瞳子は驚いて声に出してしまう。
「どうしてこんな際どい服ばっかり…」
ボトムスはともかく、トップスはどれもピタッと身体のラインを拾う、胸元が開いたものばかりだった。
「えー、もう。どうしよう…」
取り敢えず、一番マシなオフショルダーのカットソーに着替え、ロングカーディガンを羽織った。
カーディガンの前をしっかり留めれば胸が隠れるかと思ったが、Vラインが深く、胸の下までしか合わせられない。
「うーん、これなら逆にボタンは留めない方がいいわね」
ゆったりと羽織ってさり気なく胸元を隠すようにする。
それからスマートフォンを取り出し、いつも利用しているネットショップで何着かダボッとした服を注文した。
ついでに下着や部屋着、基礎化粧品なども購入する。
「これでよしっと。明日届くから、今日一日だけなんとか乗り切ろう」
意を決して、瞳子は皆がいるオフィスに戻った。
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