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楽しかった日々
お台場のアートプラネッツのミュージアムは、夏休みの終わりと共に終了となり、千秋はクロージングセレモニーの司会を終えて事務所に戻る。
「お帰りなさい、千秋さん。お疲れ様でした」
「ただいま。こんなに遅くまで、待ってなくても良かったのに」
「ううん。千秋さんのお話、聞かせてもらいたくて」
笑顔で出迎えた瞳子は、千秋に冷たいアイスコーヒーを淹れてから早速身を乗り出して尋ねる。
「どうでしたか?セレモニーは」
「ええ、相変わらず海外からの反応も良くて盛り上がったわよ。あの様子だと、海外進出もすぐに実現しそうだわ」
「そうなんですね!それで、次回のミュージアムの予告は?何か発表はありましたか?」
「うん。冬に向けて、12月半ばから2月のバレンタインデーまでの2ヶ月間開催するんだって。テーマは、雪の結晶だそうよ」
雪の結晶!と、瞳子は目を輝かせる。
「わあ、素敵だろうなあ。楽しみ!あー、早く観たい」
「ふふ、瞳子ったら。すっかりアートプラネッツのファンね」
「それはもう!何としてでも絶対に観に行きます。今から楽しみ!」
興奮気味の瞳子を、千秋も微笑みながら見守っていた。
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