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「よ!真桜!!」
「真桜?なんか元気ないね?」
美桜と圭太が、そう言いながら真桜が寝ているベッドに近付いた。
「……思い出した……私……職員室で……ブスって……言われたんだ……」
「!!!!」
「ま……お……」
驚いている美桜と圭太を真桜は睨みつけている。
「……出てって……出てって!!!!」
真桜はそう絶叫すると掛け布団を頭まで被り、ギャーギャーと叫びながら泣き出した。
「美桜ちゃん。とりあえず出よう」
「圭太くん……思い出しちゃった……真桜が……」
美桜は涙をポロポロと零しながら、真桜の叫び声を聞き、動けなくなっていた。
「美桜ちゃん……さ……」
そう言うと圭太は美桜をお姫様抱っこをして病室を出た。
すると、
「とうとう……思い出してしまったのね……」
と、うっすらと涙袋に涙を浮かべた安宅 美奈が姿を現し、美桜と圭太にそう言った。
安宅 美奈は、
「竹村先生に知らせないと……」
と続けて言った。
「お母さん、私もついてく」
美桜は圭太の抱っこから降りてそう言った。
「俺も……」
そして三人は竹村整形外科医の診察室へと足を運んだ。
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