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「うわあ、亜佐飛ちゃん、それは僕としてもうれしい! 困った時はいつでも僕を頼ってね」
千綺はにっこりと笑う。
「俺、まだこのホテルにいたい!」
北登が言った。澪史も「俺も!」と同意する。
「子どもたちがそこまで言うなら――だけど、一家全員、衣類は二日分しか持って来なかったんだよね」
栄尋が千綺に言う。夏休みのあいだまでとなると、二週間以上ある。予定宿泊日数にたいして、着替えが確実に足りない。毎日洗濯すれば服を着られるけれど、高級ホテルにいるのに、二着の服を何度も着回すというのは不便に思う。
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