■1.猫じゃらし

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■1.猫じゃらし

「ほらほらー」 「うにゃ! にゃ!」 僕は、スープを食べながら、猫じゃらしを振り回して、――フールという名前の――灰色の猫と遊んでいるガラーホワさんを見ていた。食事が摂れなくなって、僕は衰弱していたが、少しずつ、食べられるものが増えてきた。 ありがたい。体重も少しずつ戻ってきた。 食べ物があるのに、食べることができなくなるなんて想像もしなかった。 ガラーホワさんは、僕の恩人だ。見ず知らずでしかも前科者の僕を助けてくれた。 その一方で、ガラーホワさんの容赦ない側面も僕は知っている……
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