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「なぁー、まじでクリスマス空いてねーの?? 彼女と別れたんだろ??」
ガシッ。
!?
「空いてねーってば。何度誘われても無理」
「……」
――しかし、接触は例外だ。
なんで。
なんでその邪魔な腕退かさないんだよ。
つか、朔の身長に肩組めるとか、羨ましー……
「そこをなんとか!!」
「むーりー」
「何でだよ~~!? 特に予定もないんだろ?!」
朔がこちらをチラっとみた。
「いや、俺予定あるから」
「はあ?!」
……え。
「だからマジで無理。つか近い。行こ。郁」
そう言うと、組まれた側の肘で男の横腹を軽くつついて俺の手を取る。
「え、いいのか?」
「いいの。アイツただ大人数でわいわいやりたいだけだから。俺一人いなくても全然平気」
「……」
あ、朔の手、あったかい。
「でも……」
朔にクリスマスの予定があるなんて知らなかった……
中学の頃はクリスマスも部活で、その帰りに皆でパーティーとかしてたから、どうせ今年も大した用事はないのだとてっきり思ってた。
パッ。
「?」
手が離された。
「ん? 学校着くから。またお昼にね」
「あ、おう……」
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